焙煎機には主に直火式、半熱風式、熱風式の3つのタイプがあります。それぞれの特徴を端的に説明します:
直火式焙煎機:
- 焙煎の際、直接的に火を使って豆を加熱します。
- 火力の調整が比較的容易で、焙煎のコントロールがしやすい。
- 熱の伝達が早く、豆の表面を焦がしやすく焙煎時間が短い場合があります。
- 適切な技術と経験が必要で、焙煎に失敗する可能性が高くなります。
焙煎機例:日本製の富士ローヤル、東京産機などは購入時にドラムに孔の空いた直火式を選べます。電気を使った小型の焙煎機器「カレイド」など。そのほかガス火を使ったサンプルロースターなど。
半熱風式焙煎機:
- 対流と伝導熱を組み合わせた焙煎です。
- 直火式に比べて焙煎のコントロールがややしやすいです。
- 焙煎時間は直火式よりも長くなる場合がありますが、焙煎の結果が安定しやすいです。
- 直火式よりも操作が簡単です。
焙煎機例:海外製ギーセン、プロバット、デードリッヒなど。日本製の富士ローヤル、東京産機、ハマ珈琲など。
熱風式焙煎機:
- 熱風のみを使って豆を加熱します。
- 焙煎のコントロールが非常に容易で、一定の品質を保ちやすいです。
- 焙煎時間が比較的長くなることがありますが、焙煎の均一性が高く、焙煎の失敗が少ない傾向にあります。
- セットアンドフォーゲット(設定して忘れる)のような簡便さがあります。
焙煎機例:業務用ではLoring、IMFなど。小型の電気式焙煎機など。
近年日本でも業務用に多く選ばれるアメリカの「Loring」などはドラム型熱風式焙煎機です。
流動底と呼ばれる「SIVETZ」製の焙煎機はFRUID-BETロースターと呼ばれます。日本でもよく見られるドイツの「NOVO」製焙煎機はSIVETZの特許を利用した電気式の焙煎機です。
Artisanなどのプロファイラーでは世界中の様々な焙煎機を設定できるようになっています。